8月1日 【月日が経つと良さが見える】
大道芸の業界には、「横浜系」と言われるラーメンの名称のようなものがあり、まぁこれも一部の人達が呼んでるものかもしれませんが。
主に、横浜みなとみらい近郊でパフォーマンスをしてる、大道芸といえば!と言うショーの流れで行なう人たちの形を「横浜系」と呼ぶ事があります。
基本的にお喋りしながら、お客さんを寄せて、ジャグリンがやマジックを見せて、最後に派手な演目を行い、ファイヤーショーをやる!
みたいな形ですが、今や全国各地津々浦々この形で大道芸のショーを行ってる方がたくさんいらっしゃいます。
僕は自分の形を求める中で、この「横浜系」が好きではなく強引に人を集める印象があるこの形は、自分の形ではないと思ってました。
多くの人を集める事ができるこの形は、今やフランチャイズなのか?と思うほど、大道芸を始めたばかりの人達が使う形態でもあり、マネから入る芸事の批判はしませんが、あまりにもこのまま進む人がたくさんいる事も事実です。
難しい話しですが、
「多くの人が集まる=たくさんの評価を得ている」
と言う事になり、この道が正しいと思うと他の形を模索する事が出来ず、結果たくさんのあまり変わりのない大道芸人が生まれるわけです。
そう言う意味でもこの「横浜系」の人達はそんなに好きではなかったのですが、今や完全に同じ業界でも、別の路線走ってる僕なので、久し振りに「THE大道芸」と言う形を見ても何も思わなくなりました。
本日は久し振りに横浜みなとみらいで大道芸をたくさん見ました。
昔嫌いだった「横浜系」。
改めて見ると、やはり本当に凄いと思うようになってました。
昔の僕は上手くいかない事などに、羨ましい気持ちがあったのかも知れません。いや、あったのでしょう。
今は大道芸を何も知らなかった時のように楽しむ事が出来ます。
誰しもが楽しめるエンターテイメント。
高い技術と人を楽しい感じへと巻き込む構成力。本当に素敵です。
この場所で芸の道は発展していき、それを支えている日本でも屈指の大道芸人達。
誰も知らない、誰も興味がない。ただ少し気になった所からあれほどの沢山の人を楽しませる空間を生み出す力は、この元祖の横浜系の人達によって今も作られ続けているのだなと思いました。
月日が経つと見る目が変わると言う話しでございます。